破折歯、穿孔修復

症例1 下顎右側第一大臼歯

他院で抜歯と診断された症例です。友人の歯科医師の紹介で遠方から通院されました。初診時(左図)には、楔印で示すように、歯の根の先に黒い影が明瞭に写っています。が治療開始から8ケ月後(右図)では、黒い影は消えたり縮小しています。

歯の根の先の黒い影も消え(左図)、(手前は完全に消えていないが、完全な縮小傾向と症状がない)たので、クラウンを装着するための型採りをします。

右図の楔印は破折線です。破折線は特殊な方法で修復しています。

治療期間:約1年

治療回数:10回(1回/月)

治療費:29万円(根管治療+支台築造+セラミックス・クラウン)※毎回の処置料は別途

治療のリスク:他院では再治療ができないこと。

※リスクはどのような治療にも必ずあること。



症例2 下顎左側第一大臼歯

破折歯&根管治療

治療期間:約6ケ月

治療回数:6回(1回/月)

治療費:29万円(根管治療+支台築造+セラミックス・クラウン)※毎回の処置料は別途

※リスクはどのような治療にも必ずあること。

 


症例3 下顎右側第一大臼歯

穿孔修復

”穿孔”とは、簡単に言えば、歯の中に異常な”穴”が開いていることです。通常なら明らかに抜歯と診断されても不思議ではない症例ですが、時間をかけて修復しました。奥は他院で行ったインプラントですが、問題なく機能しています。

治療期間:約6ケ月

治療回数:11回(1~2回/月)

治療費:30万円(穿孔修復+根管治療+支台築造+セラミックス・クラウン)※毎回の処置料は別途

リスク:再治療は困難なこと。

※リスクはどのような治療にも必ずあること。

(そもそも抜歯の症例)


症例4 上顎右側第二小臼歯

歯根破折

”VRF”は、垂直歯根破折のことです。日常臨床では、よく遭遇します。当院では、スーパーボンドとグラスファイバーを用いて保存することを行っています。破折線内に存在する感染物質は、機械的に可及的に除去し、特殊な拡大形成後、スーパーボンドを流し込み、その後、カットしたグラスファイバーのスリーブを根管の形状に沿ってしっかり張り合わせます。トンネルの補強工事で行うシート工法という補強法と同じ考えです。

その後、グラスファイバーのポストを挿入し、コアを築造します。この症例では、既存のブリッジを外すことができなかった(患者さんの希望)ので、そのまま使っています。

4年経過していますが、問題なく機能しています。

治療期間:約7ケ月

治療回数:8回(1回/月)

治療費:20万円(破折歯修復+根管治療+支台築造)※毎回の処置料は別途

リスク:再治療は困難なこと。抜歯になった場合は、固定式の装置であれば4ユニットのブリッジか、インプラントとなること。

※リスクはどのような治療にも必ずあること。

(そもそも抜歯の症例)


症例5 下顎左側第一大臼歯

穿孔修復(近心根の遠心壁)

大臼歯の近心根の遠心壁に大きな穿孔が生じていた症例です。体格の良い男性でした。CTによる読影でも、大きな透過像が確認されます。この症例は、チタンメッシュとスーパーボンドを用いて修復しました。

CTでは、頬側の骨が破壊されていないことがわかります。おそらく、治療できるギリギリの時期であったかもしれません。穿孔封鎖後、遠心根も近心根も清掃拡大し、バイオセラミックスにて根尖を封鎖し、グラスファイバーにて築造。上部構造は、メタルのクッション性、メタルマージンの補綴物によるフェルール(帯環)効果を考え、P.F.M.C.としました。

外科的な治療は、第一大臼歯であっても、患者さん個々の頬粘膜の開き具合などのよって可能な場合と不可能な場合もあり、歯牙の部位で可否を決定するべきでないと思っていますし、体格の良い男性でしたが、外科的な処置にはかなり臆病だと感じましたので、非外科的に治療ができてよかったと思っています。

術後、3年経過していますが、問題なく機能しています。

治療期間:約12ケ月(経過観察期間4ケ月を含む)

治療回数:12回(1回/月)

治療費:28万円(破折歯修復+根管治療+支台築造+補綴)※毎回の処置料は別途

リスク:再治療は困難なこと。(そもそも抜歯の症例)

※リスクはどのような治療にも必ずあること。


症例6 下顎右側第一大臼歯

穿孔修復(近心根の遠心壁)

大臼歯の近心根の遠心壁に大きな穿孔が生じていた症例です。体格の良い男性でした。CTによる読影でも、大きな透過像が確認されます。この症例は、チタンメッシュとスーパーボンドを用いて修復しました。

CTでは、頬側の骨が破壊されていないことがわかります。おそらく、治療できるギリギリの時期であったかもしれません。穿孔封鎖後、遠心根も近心根も清掃拡大し、バイオセラミックスにて根尖を封鎖し、グラスファイバーにて築造。上部構造は、メタルのクッション性、メタルマージンの補綴物によるフェルール(帯環)効果を考え、P.F.M.C.としました。

外科的な治療は、第一大臼歯であっても、患者さん個々の頬粘膜の開き具合などのよって可能な場合と不可能な場合もあり、歯牙の部位で可否を決定するべきでないと思っていますし、体格の良い男性でしたが、外科的な処置にはかなり臆病だと感じましたので、非外科的に治療ができてよかったと思っています。

術後、3年経過していますが、問題なく機能しています。

治療期間:約12ケ月(経過観察期間4ケ月を含む)

治療回数:12回(1回/月)

治療費:28万円(破折歯修復+根管治療+支台築造+補綴)※毎回の処置料は別途

リスク:再治療は困難なこと。(そもそも抜歯の症例)

※リスクはどのような治療にも必ずあること。



破折線を特殊な方法で均等に拡大します。これは、VカットとUカットを組み合わせた方法で、これによって、破折線に浸透させるスーパーボンドをより強固に維持します。拡大した溝は、塩化第二鉄を含有したエッチング剤で処理します。その後、X線造影性のあるスーパーボンドを流し込みます。なお、Vカット幅は、0.5mm以下 Uカット幅は約1.0mmです。

これは、当院でのオリジナルの方法ですが、救えている歯も多くありますので、今後とも、研鑽を積んでいきたいと考えています。


治療期間について


治療費について

 

 これらの症例の治療費が、高いと感じる方も多くいらっしゃると思います。しかしながら、都会でも地方でも、購入する材料費や医療機器の価格は同じです。インプラントも簡単な治療ではありませんが、破折した歯を修復したり、穿孔がある歯を修復したりする方法も、大変、労力・根気が必要です。また、規格化された方法ではありません。今、医療材料として使える材料を駆使しています。精神的な体力も非常に必要です。インプラントより安いカテゴリーだとは思えません。また、地方の技術が都会に負けているという事にしたくもありません。