”歯髄”を残そう!!

歯髄(神経と血管)に達するような大きな虫歯でも,歯髄を取らずに残せる場合が多くあります。

明らかに大きな虫歯で、虫歯(軟化象牙質)を丁寧に除去しているうちに、歯髄(神経と血管)が露出しましたが、その後、適切なセメントやシーリング剤を用いて、歯髄を除去せずに(根管治療をせずに)保存することができました。

他院では抜歯と診断された歯ですが、それも間違えではありません。しかし、歯肉圧排をしたりすれば、保存できる可能性があることも多くあります。最初の状態ではラバーダム施すことが困難です。虫歯を除去中に歯髄の一部が露出しましたが、隔壁を作製し、防湿ができる環境を作って、歯髄を除去せずに保存せできました。

クラウンを外すと、歯肉縁下までの大きな虫歯が確認できます。ラバーダムができないので、簡易防湿を行い、歯肉溝からの浸出液の侵入を防ぎます。隣の歯の間にまたがる虫歯ですが、丁寧に軟化象牙質を除去します。歯髄の露出はありましたが、特殊なセメントで緊密にシール(絆創膏みたいなもの)します。歯髄を除去せずにすみました。

一番左の写真で、どこに虫歯があるかわかるでしょうか?虫歯の進展度を知るためにはレントゲンは欠かせませんが、レントゲンを撮影しなくても、自然光に近い明るい視野の下で、拡大してじっくり観察すれば、早期発見、早期治療に最も役立つのが顕微鏡です。これも当院のベテラン衛生士が最初に気付いた虫歯です。自覚症状がでてからでは、歯髄を保存できる可能性が低くなってしまいます。この症例も、歯髄を除去ぜす(根管治療をしないで)保存できました。

自然光に近い明るい光の下で、拡大して、じっくり観察しなければ、早期に発見出来ない虫歯が多いのです。

抜歯や抜髄と診断されても不思議ではない大きな虫歯も神経を取らずに残せる場合も多くあります。

しかしながら、このような状態になるまで放っておくことが、最大の問題ですので、毎日のご自身の歯磨きが最も重要です。

1,500ppmに近い濃度のフッ素配合歯磨剤やデンタルフロスを用いて、虫歯にならないよう、予防しましょう。